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岡本太郎の撮った沖縄

石垣島に通いだしてもう十数年たちます。滞在するたびに、しょっちゅう顔を出す居酒屋がある。もう、長い付き合いなので、1年くらい間隔が空いても、泡盛のボトルをキープしてくれている。

私が石垣島に滞在する時期は、微妙に観光シーズンを外していることもあってか、お客さんが少ないことが多い。だからカウンターでノンビリ、女将さんと話しながら閉店までまったり過ごしてたりする。

ある時、女将さんが「岡本太郎が戦後のアメリカ時代の沖縄を写した写真集を書店で見かけて、その中の一枚の写真に惹かれて買った。」 という話を聞いた。その写真集で、1人のオバァが背筋をピンと伸ばし、頭に荷物を載せて歩いている写真が気に入ったのだそうです。

その話があって次にお店に行った時。(多分、2日後くらい)お店にその写真集を持ってきて置いてあった。 

私は不勉強で知らなかったのだけど。岡本太郎は沖縄文化論の書籍も出しているほど、沖縄に深い関心を持っていた人なのですね。

少しくたびれた感じの写真集を泡盛片手にパラパラと眺めていました。 
後半の竹富島に差し掛かったところで、背筋をピンと伸ばして、力強く闊歩する生命力に溢れた老婆の写真がありました。「これだな。」と思った。女将さんの子供の頃に、確かにこんな力強いオバァがいたのだそうです。

当時の空気感が伝わってくる、岡本太郎の感性が切り取った沖縄の景色。飲みながら何度か繰り返し見返して、気がつくと写真集と沖縄文化論をネット注文をしていました。

沖縄文化論―忘れられた日本 (中公文庫)

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